Raspberry Pi with Asteriskで無料のFAX受信環境を構築する。
過去のAsterisk FreePBX関連の記事はこちらをどうぞ。
最近RasPiの事しか書いていないけれど…もっと車やバイクのブログネタも欲しいなぁ…
まぁ、ウチのブログの中でFreePBX関連の記事はアクセス数多めだからそれはそれでいいけどね!
今回の設定内容はRasPBXを導入している環境での説明なのでFAX設定は本当に簡単です。
RasPBXを導入していない場合は過去の記事へ。
RasPBXには元々HylaFaxというフリーのファックスサーバに対応してるのでインストールのコマンドを入力するだけで勝手に準備が完了します。
まず、SSHでRasPiにアクセス。
ログイン後の画面に書いてある通り。
install-fax
を実行すればHylaFaxのインストールが勝手に進行します。
インストールが完了すると続けてFAX用の内線番号の設定をするかと聞かれるのでYを入力。
質問に従って入力していくとそのままFreePBXに内線設定が施されていくので簡単です!
聞かれる項目は
FAX用Asterisk内線番号(適当に新しい番号を指定)
ファックス送信時に上に表示される名前の設定(英数字限定)
FAXを受信した際に画像を添付して送るメールアドレス
FAX番号(使用するFAX番号を入力)
国番号(81)
市外局番(FUSION回線を使うので50を指定)
外線発信のPrefix(0を指定)
国際電話発信のPrefix(どうせ国際番号は拒否してるのでどうでもいいけど…とりあえず010)
って感じです。
ちなみにBackSpaceを使うを文字化けするので入力は間違えないようにしましょうw
設定が完了したらブラウザでFreePBX設定画面を開きApplyConfigをすればFAX用内線の登録が完了します!
試しに内線でFAX用に設定した内線番号に電話をかけてみると聞き慣れたファックスの発信音がするはず
後はFAX用に新しく用意したFUSIONの番号をTrunksに設定してInboundRutes着信時にFAX内線を呼び出すように設定してやれば受信環境は完了!
FAXを受信するとPDFファイルに変換して設定したメールアドレスに送られてきます。
続いてFAXの送信準備。
送信はWindowsパソコンにFAXドライバを入れて印刷処理からそのままFAXを送る事が可能です。
まず、下準備としてRaspberry PiにFAX送信用にユーザーを追加します。
useradd ユーザー名
passwd ユーザー名
faxadduser ユーザー名
以上のコマンドで新しいユーザーを作ってパスワード設定&FAXユーザーに新しいユーザーを追加します。
ユーザーができたらHylaFaxのサイトからWinPrint Hylfaxをダウンロードしてインストールします。
全部英語だけど簡単な設定しかないので特に問題ないでしょう!
途中でXerox Phaser 6120PSをインストールしろと言われるので指示通りにインストールしましょう。
環境によってプリンターの一覧に6120PSがない場合もあるのでその場合は適当なPSプリンターでもOKです。
ユーザー名、パスワード、サーバのIPアドレスを指定して設定完了。
続いてブラウザでFreePBXの設定を開きFAX内線番号からのOutboundRutesを設定。
自分の環境では新しく取得したFUSION回線は受信専用にして送信にはひかり電話を利用するようにしました。
設定したらApplyCnfigして完了。
以上で設定は完了です。
Windowsで適当なファイルを印刷するとFAXダイアログが表示されて電話番号を入力して送信できます。
Faxの送信時に上に表示される連絡先等は「/etc/hylafax/config.ttyi***(内線番号)」に設定されているので自分好みに編集してください。
また、送信日時はRaspberry Piのロケール設定がそのまま表示されるのでロケールが日本語になっていると文字化けします。
config.ttyiを編集して日時を表示しないようにするかロケールを英語に直して運用してください。
以上、駆け足でFAXサーバの設定でした~
ちなみにGoogleクラウドプリントにFAXプリンタを追加したら別のパソコンから送信してもドライバを設定したPCにFAXダイアログが表示されるので送信はできません。
ただし、ドライバを設定したPCで電話番号を入力すれば送信はできるんで別PCで作成したファイルを送信するためにデータを送ったり…専用ソフトが必要なファイルの場合は電話番号だけメインのPCで入力すれば送れるので一切使えないわけではないかも?
スマホで撮影した資料の写真をそのままクラウドプリントで送ればパソコンに電話番号を入力するだけで送信。
なんて事には使えそう。
ディスカッション
コメント一覧
すばらしく実用的な記事ありがとうございます。
どうにか、内線の構築を終了し、院内の電話をFreePBXにするまで後一歩となりました。いろいろと、ネットを検索しましたが、こちらが一番わかりやすく、何度も参照させていただいています。
FAXの構築を試みてみたのですが、どうしてもメールに転送されるまで到達できません。FAXを受け取るところまでは、うまくいっている(送信側がすいこまれるので)ようです。
送信用メールサーバーなどを設定した記憶はないのですが、RaspFBXに含まれているから、不必要なのでしょうか?このあたりの情報を教えていただけますと助かります
追伸
/var/spool/hylafax/log
を見ますと、きちんと受信できているようですし、
/var/spool/hylafax/recvq
までは fax000000003.tif fax000000004.tif fax000000005.tif
の形で、おちらくtifまでは作成しているみたいです。PDF化、E-mail送信のところでトラブっているところまでは確認できました。
それにしても情報がなくて困ってます。
RasPBXの場合Asteriskでボイスメールを利用する前提で最低限の環境が整った状態で配布されているのでメールの設定は特にせずにメール送信可能なはずなのですが。(確認はしてませんがデフォルトでSMTPDか何かが動作していると思います。)
/var/spool/hylafax/etc/FaxDispatchにメールの設定があるので試しにファイル形式をTIFFにしたり別のメールアドレスに送信テストしてみてはいかがですか?
当方もLinux等に詳しいわけではないので的確なアドバイスは出来ませんがコマンドを使ってメール送信が出来るか等一つずつ確認してみてください。
ありがとうございます。コマンドを使ってテストをヒントにいろいろ調べました。
Raspbx
http://www.raspberry-asterisk.org/documentation/#email
exim4の設定で、googlenメールを利用するように変更
https://vok.paburica.com/index.php?Exim4%2F%E5%A4%96%E9%83%A8SMTP%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E7%B5%8C%E7%94%B1%E3%81%A7%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%92%E9%80%81%E4%BF%A1%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%84%28Debian%29
最後に、
sen_test_email test@gmail.com
で確認。
そうすると、うまく転送されるようになりました。お世話になりました。
しかしながら、これはFAX受信ファイルが残りますね。手動で消していくしかないのでしょうか??ちょっと困りました。
溜まったファイルの削除は適当なシェルスクリプトを書いてcrontabで定期実行をしておけば問題ないと思います。
ファイル作成からの経過日数で処理したりファイル数が一定数を越したら古いものを自動削除といった処理が簡単に出来ますので『linux ファイル 自動削除』等で検索すれば出てくると思います。
ありがとうございます。
crontab -e
00 3 * * 0 find /var/spool/hylafax/recvq -name ‘*.tif’ -mtime +7 -delete
で設定させていただきました。
Linuxはシンプルですが、いろいろと簡単にできるのですね。MS-DOSを使用していたころを思い出します。
FreePBXには、音声録音の設定もできるようで、この機能も使いたいと考えているのですが、これまた敷居が高いです。
wav->mp3 –> 外付けUSBメモリ
と妄想してます。
お久しぶりです。
Raspbx を外付けHDD(2.5 500GB)に移動させて、音声録音もきちんとできるようになりました。
あわせて、上記のFAX削除コマンドもやめました。
どこに出してもおかしくない高機能の交換機となりました。ありがとうございます。
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